概要
オミクロン株による感染が依然として全国に広がっています。
今年は規制のないゴールデンウィークとなり近郊の観光地では賑わいが戻ってきたようです。しかしながら、客観的データによる指標では依然として全国的に高い感染リスク値が継続しています。変化があったのは社会的心理だけでしょうか。
世の中は社会的終息に向かおうとしています。
今後の推移を予想するとおそらく2021年6月の記事 パンデミックの終わり方と終息後の世界考
に書いた社会的終息に向かっていくものと推測されます。また同時に書きました100年前のスペイン風邪と世界情勢を含めて似た展開となっており大変心配しております。
再び未来の歴史書に「忘れられたコロナ」と記されないことを祈ります。
さて、東京都の感染リスク値は昨年8月11日のデルタ株ピーク時を1とした場合、今回のオミクロン株による蔓延は2月7日に108倍となりピークを越えたと思われましたが、主に湿度の低い日が続いた影響で2月27日には再度127倍のピークとなりました。その後段階的に低下を続け3月27日に21倍まで低下しその後下げ止まっていました。しかし、4月15日以降再度緩やかに低下を始め5月6日現在は13倍位まで低下しています。しかしながら、それでも昨年夏のデルタピーク時の13倍ですからオミクロン株の感染力がいかに高いかを再認識します。

先行して拡大した沖縄県をみてみると、1月21日に昨年夏のデルタ株ピーク時の19倍でピークとなりました。その後10倍前後で上昇と下降を繰り返してピーク時の半分くらいのレベルで高めで安定してしまっていましたが、週毎に上昇と下降を繰り返していて全体として過去最高レベルとなっています。5月6日現在では19倍となっており依然高いレベルとなっています。他県でも今後このような動きとなると予想しています。

北海道でも週毎に上昇と下降を繰り返していましたが、4月14日頃より上昇傾向が顕著となり4月末に過去最高となりました。現在は若干低下しましたが、デルタピーク時の60倍と高いレベルになっています。

下記に全国マップを示します。
最新気象データ、感染者データのある5月7日時点の結果となります。依然として全国が真っ赤になっています。

都道府県別の感染リスク値は下表となります。
5月6日現在で感染リスク値が特に高いのは北海道、佐賀、広島、沖縄、岐阜、香川、石川、鹿児島、福井、福岡の順になっています。逆に比較的低いのは徳島、山口、静岡、富山、奈良、島根となっています。
都市部の順位が低下し、東京41位、神奈川40位、埼玉32位となっています。
都道府県 | 感染リスク値 | 順位 |
北海道 | 64,977 | 1 |
青森 | 37,272 | 14 |
岩手 | 26,694 | 27 |
宮城 | 23,344 | 38 |
秋田 | 28,812 | 25 |
山形 | 26,169 | 31 |
福島 | 34,677 | 17 |
茨城 | 24,090 | 36 |
栃木 | 26,587 | 28 |
群馬 | 35,572 | 16 |
埼玉 | 25,974 | 32 |
千葉 | 21,846 | 39 |
東京 | 20,852 | 41 |
神奈川 | 21,825 | 40 |
新潟 | 23,933 | 37 |
富山 | 17,223 | 44 |
石川 | 43,798 | 7 |
福井 | 38,958 | 9 |
山梨 | 26,221 | 29 |
長野 | 29,020 | 24 |
岐阜 | 45,507 | 5 |
静岡 | 16,040 | 45 |
愛知 | 30,403 | 23 |
三重 | 31,149 | 20 |
滋賀 | 24,534 | 35 |
京都 | 37,713 | 13 |
大阪 | 30,663 | 22 |
兵庫 | 24,613 | 34 |
奈良 | 20,021 | 43 |
和歌山 | 28,284 | 26 |
鳥取 | 20,596 | 42 |
島根 | 25,621 | 33 |
岡山 | 35,976 | 15 |
広島 | 50,606 | 3 |
山口 | 14,514 | 46 |
徳島 | 13,882 | 47 |
香川 | 44,466 | 6 |
愛媛 | 26,182 | 30 |
高知 | 31,136 | 21 |
福岡 | 38,845 | 10 |
佐賀 | 55,116 | 2 |
長崎 | 34,285 | 18 |
熊本 | 38,517 | 11 |
大分 | 37,930 | 12 |
宮崎 | 33,544 | 19 |
鹿児島 | 42,371 | 8 |
沖縄 | 50,407 | 4 |
主要都市推移
主要都市での感染リスク値の推移位は下記となります。
変異株とワクチンの効果を加味したものが新指標、考慮しないものが旧指標となります。全国的に高いレベルで上下を繰り返しています。

