ワクチンって効果あるの?

ワクチンは最後の砦と言われておりますが、世界の状況と効果はどうなのでしょうか?
公開されている情報からまとめてみました。

情報源

世界のCOVID-19に関する情報が集まっています

Coronavirus Pandemic (COVID-19)
Country-by-country data and research on the pandemic. Updated daily.

ワクチンに関する細部情報がまとめられています

チャートで見るコロナワクチン 世界の接種状況は
2022年10月28日更新|日本経済新聞社と英フィナンシャル・タイムズの集計をもとに、世界各国・地域の新型コロナウイルスのワクチン接種状況をまとめた。

世界のワクチン接種状況

世界でどれ位のワクチンが接種されているのでしょうか? 接種数によるランキングは以下の通りです。接種数の1位は中国、2位はアメリカと続きます。日本は25位でありました。この中から人口比での接種比率の高い国について個別に効果を調べてみました。
略号で表したのはワクチン種類となります。Pf=ファイザー、As=アストラゼネカ、Ga=ガマレヤ、Mo=モデルナ、J&J=ジョンソン&ジョンソン、SP=シノファーム、I=インド血清研究所、SV=シノバック

順位国名ワクチン接種数人口比接種%PfAsGaMoJ&JSPISV
1中国297,734,000 20.7
2アメリカ251,973,752 75.3
3インド162,603,603 11.8
4イギリス51,834,361 76.4
5ブラジル46,542,392 21.9
6ドイツ33,596,920 40.1
7フランス24,574,111 36.1
8トルコ24,467,719 29.0
9イタリア22,679,827 37.5
10インドネシア21,367,754 7.8
11ロシア21,177,713 14.5
12メキシコ20,540,830 15.9
13スペイン19,048,132 40.7
14チリ15,534,259 81.3
15カナダ14,924,694 39.5
16ポーランド13,034,348 34.4
17UAE10,907,264 110.3
18イスラエル10,489,740 121.2
19サウジアラビア10,065,924 28.9
20バングラディッシュ9,133,278 5.6
21アルゼンチン8,591,061 19.0
22ハンガリー6,610,557 68.4
23ルーマニア5,688,721 29.6
24ベルギー 4,419,271 38.1
25日本4,197,463 3.3
26韓国4,005,806 7.8
27セルビア3,715,103 54.6
28ポルトガル3,675,613 36.1
29スウェーデン3,563,609 35.3
30チェコ3,518,131 32.9
31オーストリア3,463,166 38.5
32ギリシャ3,424,441 32.9
33パキスタン3,320,304 1.5
34カンボジア2,686,691 16.1
35オーストラリア2,473,529 9.7
36ドミニカ2,264,381 20.9
37デンマーク2,258,439 39.0
38ペルー1,977,466 6.0
39ウルグアイ1,974,244 56.8
40モンゴル1,946,350 59.4
41ノルウェイ1,925,702 35.5
42アイルランド 1,746,912 35.4
43スロバキア1,744,611 32.0
44カタール1,732,471 60.1
45マレーシア1,679,765 5.2
46タイ1,651,782 2.4
47香港1,624,115 21.7
48アゼルバイジャン1,593,883 15.7
49クウェート1,440,000 33.7
50バーレーン1,334,658 78.4

ワクチンの接種スピードは?

接種スピードについてまとめてみました。なお、接種当初は各国とも混乱しているせいかバラツキ が大きいので接種数が3%を超えた時を起点として整理しています。
一番スピードが早かったのはイスラエルです。接種約100日間で120%に達しています。イスラエルは2回接種が必要なワクチンを使用しているので国民の60%は完全な接種を終えた計算となります。
これにチリ、クウェート、ハンガリー、イギリス、アメリカなどが続きます。下位のグループでも100日間で約40%の接種数になっておりました。日本でもこれから本格的になるようですがスピードを上げてもらいたいですね。

ワクチンの効果は?

それではワクチンの効果ってどうなのだろう?一番気になるところです。判断指標は新規感染者数とか重傷者数とかいろいろ議論がありそうですが、私はPCR検査陽性率でみるのがよいのかと思っています。まずはワクチン接種が進んでいる国でまとめてみました。

イスラエル

イスラエルではファイザーとモデルナのワクチンが使用されています。
当初効果が無いのかと心配しておりましたが、接種数が60%を超えたところで減少に転じました。そして現在は陽性率がほぼ0となっていて劇的な効果がでています。


イギリス

イギリスはファイザー、アストラゼネカ、モデルナのワクチンを使用しています。
接種開始直後から劇的な効果が見られました。現在の陽性率は非常に小さい値になっています。
今回調べた中でも成功したモデルケースといえると思います。

アメリカ

アメリカではファイザー、モデルナのワクチンを使用しています。接種直後から陽性率の低下が見られましたが、接種数が30%を超えた付近からサチレートしています。アメリカは国土が広いのでもう少し狭い範囲で(例えば州単位など)まとめた方がよいかもしれません。また、陽性率の絶対値はサンプリングする母集団にも影響するので他国との比較は難しい状況となります。

チリ

チリではアストラゼネカ、ファイザーに加えシノバックが使用されています。
残念ながら現在のところ大きな効果がでていないようです。ただし、接種数60%を超えた付近から減少に転じていますので今後注視が必要です。

ハンガリー

ハンガリーは世界の中でも多種類のワクチンを使用している国となります。
接種数が30%を超えた付近から陽性率が減少して効果があるようです。

フランス

フランスはEUの代表例となります。ワクチンはファイザー、アストラゼネカ、モデルナ、ジョンソン&ジョンソンを使用しています。接種数が30%を超えた付近より減少に転じて効果が現れています。

まとめ

各国の事情により違いはありますが、やはり大きな効果があるようです。特に成功したイギリス、イスラエルの事例を掘り下げて日本の接種の参考にしていただきたいです。